
英会話初心者の方にとっては、相手に質問された内容を瞬時に英語で返答するというやり取りは本当に大変ですよね。頭のなかで一旦日本語にして考えたものを英語に変換して…などとやっているとスムーズに会話が進まなくなるということがあります。
今回は英会話のレスポンス(反応)を速めるための方法についてお話したいと思います。
クイックレスポンスとは
クイックレスポンスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。聞いた単語の訳を瞬時に声に出して答える練習法のことです。クイックレスポンスは大きく2パターンあり、「英語→日本語」にすることと「日本語→英語」にする練習に分かれます。
リーディングやリスニングが苦手だという人は、単語をひたすら覚えて素早く英語から日本語にする訓練を積むべきですし、スピーキング力やライティング力を磨きたいという人は日本語から英語にする練習をたくさん積めば効果的です。要は考えてから話すという行為自体のスピードを上げる訓練をしなくてはいけません。
通常、英語を理解するまでにはどのような過程を踏んでいるかを考えるとおおむね以下の通りだと思います。
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いわゆるネイティブでない人というのは、よほど英会話力が高くない限りは上記のプロセスを踏んで会話をしているものです。英語が得意な人がそう見えないのは、このプロセスを踏んでいないわけではなく、STEPの移行がスピーディであるということですね。
クイックレスポンスを鍛える方法
それでは、具体的にどういう点に気を付けて練習をするとクイックレスポンスが身に付くのかということを考えていきます。前述した4つのSTEPを経るという前提でぜひ取り組んでみてください。
自分の声を録音してみる
クイックレスポンスはとにかく英語から日本語、そして日本語から英語への変換スピードを高める練習です。そんな時に効果的なのがICレコーダーを使うこと。単語や熟語を予め吹き込んでおき、それを聞いて即座に意味を答えるというやり方です。
慣れてきたら英語と日本語が交互に来るように設定しておくのもランダム性があっておもしろいですね。いかに早く頭で変換して答えることができるのか、能力が問われるところです。後に自分がクイックレスポンスの練習をしている様子をスマホなどで録音して、答えが合っているかどうかもしっかり確認しておきましょう。
この練習のポイントとしては、わからないからといって止まるのではなく考えずにどんどん口に出すことです。反応速度を養うことが大前提なので、最初は間違っているかどうかを気にする必要はありません。徐々に精度を高めていけば大丈夫です。
読書の時に英語で考えてみる
クイックレスポンスは英語から日本語に変換するだけでなく、日本語から英語にすることも同時に大切だとお話しました。つまり、普段の読書を始め新聞を読む時なども英語だったらどういう単語を使うか、どういう表現になるのかということを考えるととても練習になると思います。
特にマンガは絵が書いてあるので、実際の利用シーンをイメージしやすく良い教材になるでしょう。それぞれ自分に合った媒体を選んでみてください。
この練習をする意図は、練習そのものよりは普段から英語で考える習慣をつけるということです。日常生活の中で英語に変換するクセをつけることができれば、クイックレスポンスの完成間近と言えます。
日常会話を英語で考えてみる
普段家族や友達と話している何気ない会話も「英語なら何て言うのだろう?」というように疑問を持ってみるとおもしろいです。実際に試してみると、言えないことが多いことに気付くと思います。
しかし、まさにこれこそが実際の英会話に求められる速度なのです。すぐにできないのは当たり前で、それを気にする必要はありません。要は考えるクセが付くというのが大切です。実践しているうちに、話す言葉は違っていても結局会話の内容はどこの国も似たようなことを話しています。試してみてください。
即時翻訳
皆さんも、子供の頃から英語の勉強といえば単語帳を使ってやっていたのではないでしょうか。単語をたくさん知っているということは、英会話の上達には欠かせません。これからも単語帳を使った学習というのは大いにやっていただきたいと思います。
しかし、単語を覚えるための学習と英語を話せるようになるための学習は違います。ほとんどの方が単単語帳を使った学習は覚えればゴールというように設定しているものですが、英会話で使える単語にするためには、さらに一歩進んだやり方が必要になります。
即時通訳という言葉を聞いたことがありますか?実際に通訳の仕事をされている方がトレーニングとしても実践していることですが、英単語を見てから日本語訳を即答できるように訓練する方法です。実に2000語ほどの単語帳だったとしたら、1時間くらいで全て答えられるようになると素晴らしいですね。
結局のところ、英語から日本語、そして日本語から英語へ変換するスピードを訓練しているということになります。
おわりに
いかがでしたか。今回は英会話の反応速度を上げる「クイックレスポンス」を鍛える方法を紹介しました。練習方法はさまざまな種類があると思いますが、どれも頭で考えてから英会話の発生に至るまでのスピードアップを目的としています。少しでも興味を持った方は、ぜひ今日から実践してみてください。